日本語

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成句

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ピンからキリまで

  1. 最初から最後まで。
    • ぼくは手紙を書くことによって、だれにもさまたげられないで、ぼくの考えていることを、その正否は別として、いちおうピンからキリまで君につたえることができると思うのだ。(下村湖人 『次郎物語』)
    • 「トマサンの一生」はピンからキリまで、痛快に自分勝手で故障だらけ、かほど痛快に目のとどかない小説というのは珍しい。(坂口安吾 『我が人生観 (七)芥川賞殺人犯人』)
  2. 最上から最低まで。
    • なおトーキーの機械的不備の問題は撮影所だけにとどまらない。これを上映する館の再生機という難物が控えている。再生機にもピンからキリまであつて、田舎のほうではそのうちもつぱらキリのほうを使用しているから田舎におけるトーキーはときに沈黙美徳発揮する。(伊丹万作 『雑文的雑文』)
  3. (良いもの悪いものの価値判断をせず)いろいろ様々

語源

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  • ポルトガルから伝わった「西洋かるた(トランプ)」の一種に由来すると言われていて、これを模して国産の「天正かるた」が作られ、これらの 1(竜の絵柄)の札をピン、12(王の絵柄)の札をキリと呼んだことからだとされる。
    さらに後には変型の「うんすんかるた」が作られたが、この名前もポルトガル語で、数字のを意味するウン(um)、最高を意味するスン(sum)に元々の起源があり、切り札にもなりうる 1(エース)と最強の絵札を出すときにそれぞれ「うん」とか「すん」とか声を掛けた所から来るものである。
    単体でのピンは最低の値、キリは最高の値であるが、しかし現在の慣用句の中では元の意味とは逆にピンが最高キリが最低という意味で使う。
  • 「ピン」は斑点などの「点」を意味するポルトガル語「pinta」が語源で、転じてサイコロやカードの一をピンと呼ぶ。
  • 「キリ」は果てや限り、区切りを意味する「きり(切り、限り)」を語源とする説が有力とされるが、十字架を意味するポルトガル語「cruz」を語源としていて、十字架が転じて十、そして十は終わりを意味するからだとする説もある。

派生語

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