ワン
- (オノマトペ) 大量の虫などが雲集する様。
- 急造の穴の掘りようが浅いので、臭気が鼻と眼とをはげしく撲つ。蠅がワンと飛ぶ。石灰の灰色に汚れたのが胸をむかむかさせる。(田山花袋『一兵卒』)
- (オノマトペ) 犬の鳴き声の擬声語、わん。
- 耳にもとどかぬ焦慮、青苔ぬらぬら、聞ゆるはわが木霊のみ、うつろの笑い、手がかりなきかと、なま爪はげて血だるまの努力、かかる悲惨の孤独地獄、お金がほしくてならないのです。ワンと言えなら、ワン、と言います。どんなにも面白く書きますから、一枚五円の割でお金下さい。(太宰治 『二十世紀旗手 ――(生れて、すみません。)』)
ワン
- 1、ひとつ。