屠腹
日本語
編集名詞
編集- 刃物を用いて自分の腹部を切開し死ぬこと。切腹。割腹。はらきり。
- とにかく、彼らは、一死を分として満足・幸福に感じて屠腹した。その満足・幸福の点においては、七十余歳の吉田忠左衛門も、十六歳の大石主税も、同じであった。その死の社会的価値もまた、寿夭(長命と短命)の如何に関するところはないのである。――幸徳秋水 (1911年). “図書カード:死刑の前”. 青空文庫. 2023年6月27日閲覧。
- いくら急いでも相手のない相撲は取れぬと、父とは反対にしごくのんびりとかまえていたが、ついにどうにもならず今宵に及んだ。――言葉どおり、実際もうどうにもならぬのだ、今夜は雛祭りの宵節句で、少しばかりの馳走を調えたが、それは兄妹の最期の晩餐のつもりである。夜半になったら、妹を刺し、自分も屠腹して潔く世を辞そうと覚悟していた。――山本周五郎 (1938年). “図書カード:武道宵節句”. 青空文庫. 2023年6月27日閲覧。