日本語 編集

異表記・別形 編集

発音 編集

名詞 編集

(さんたん)

  1. 嘆かわしく痛ましいこと[1]
  2. さまざま思い悩むこと[1]

翻訳 編集

(語義1)

形容動詞 編集

  1. 嘆かわしく痛ましい[1]
    • 踴躍常人情 慘澹苦士志(杜甫『送従弟亜赴河西判官詩』)
      踴躍するは常人なり 惨澹たるは士志のなり
      官職を得た程度のことで小躍りするのは凡人感情である。(才能と釣り合わない地方役人の職に就いた)君の苦しい心情を思うと痛ましい。
  2. さまざまに思い悩むさま[1]
    • 詔謂將軍拂絹素 意匠慘澹經營中(杜甫『丹青引贈曹将軍覇』)
      して将軍絹素を払へ意匠惨澹たり経営
      玄宗皇帝は)命じて言った、「曹覇将軍よ、(我が愛馬を)描け」と。(曹覇は)描くに当たり、構図をあれこれ苦心して考えた。
  3. 薄暗く物凄い[1]
    • 雲容陰慘澹 月色冷悠揚(白居易『渭邨退居寄例部崔侍郎翰林銭舎人詩一百韻』)
      雲容陰りて惨澹たり 月色冷やかにして悠揚たり
      雲は垂れ込めて、薄暗く不気味である。月光は冷ややかで朧気である。

脚注 編集

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 下中弥三郎編『大辞典』 平凡社、第12巻、1935年6月30日、紙面339ページ、デジタル175ページ、全国書誌番号:67012501、国立国会図書館デジタルライブラリー pid 1873430/175