惨澹 (さんたん)
- 嘆かわしく痛ましいこと[1]。
- さまざまに思い悩むこと[1]。
(語義1)
- 嘆かわしく痛ましい[1]。
- 踴躍常人情 慘澹苦士志(杜甫『送従弟亜赴河西判官詩』)
- 踴躍するは常人の情なり 惨澹たるは士志の苦なり
- 官職を得た程度のことで小躍りするのは凡人の感情である。(才能と釣り合わない地方役人の職に就いた)君の苦しい心情を思うと痛ましい。
- さまざまに思い悩むさま[1]。
- 詔謂將軍拂絹素 意匠慘澹經營中(杜甫『丹青引贈曹将軍覇』)
- 詔して謂ふ将軍絹素を払へと 意匠惨澹たり経営の中
- (玄宗皇帝は)命じて言った、「曹覇将軍よ、(我が愛馬を)描け」と。(曹覇は)描くに当たり、構図をあれこれ苦心して考えた。
- 薄暗く物凄い[1]。
- 雲容陰慘澹 月色冷悠揚(白居易『渭邨退居寄例部崔侍郎翰林銭舎人詩一百韻』)
- 雲容陰りて惨澹たり 月色冷やかにして悠揚たり
- 雲は垂れ込めて、薄暗く不気味である。月光は冷ややかで朧気である。
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 |
語形 |
結合
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自動詞化 |
惨澹とする |
連用形 + する
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名詞化 |
惨澹たること |
連体形 + こと
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