直 截(ちょくせつ)
- 回りくどい表現でなく、率直でわかりやすいこと。
- 私は最早、そのやうなひまな遊戲には同情が持てなかつたので、君も悧功になつたね、君がテツさんに昔程の愛を感じられなかつたなら、別れるほかはあるまい、と汐田の思ふつぼを直截に言つてやつた。(太宰治 『列車』)
- 私はその時自分の考えているとおりを直截に打ち明けてしまえばよかったかもしれません。(夏目漱石『こゝろ』)
- 直ちに決裁をとること。
誤って「ちょくさい」と読まれることが多い。「截」を「載」と混同した結果と考えられる。新聞、書籍などの文章でも、わざわざ「ちょくさい」と誤ったルビを振る例がある。代替字として、「直接」を用いる例が多い。