身を粉にする
- 労苦をいとわずに働く。
- 此間も、弟の手紙を見たら、早く飛行機に乗つて、敵をやつつけて戦争へ行つて、九段の華と散りたいなンて書いてあるの‥‥。私、がつかりしちやつたわ。此頃は、学校で、みんなそンな事を云つてるのね、きつと、さうだわ。私、返事も出してやらないの。こんなに身を粉にして、私、家へお金を送つてゐるのに、甘い事考へて、九段の華と散るなンて考へるの厭だわ。(林芙美子 『瀑布』)
- 中国語成句『粉身碎骨(粉骨砕身)』からか。なお、中国語で『粉身』は、「生命を犠牲にする」の比喩表現。
- 明治期には「身を粉に砕く」の表現も見られる。