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名詞

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  (かんじつげつ)

  1. 時間ゆとりのある歳月
    • あらゆる学問のうちで、文学者が一番呑気な閑日月がなくてはならんように思われていた。(夏目漱石『野分』)〔1907年〕[1]
    • 二十年余りの閑日月は、少将を愛すべき老人にしていた。(芥川龍之介『将軍』)〔1921年〕[2]
  2. 気持ちゆったりとした余裕があること。
    • ...是れ胸中の閑日月を示さんとすればなり...(鳥谷部春汀『明治人物月旦(抄)』)〔1909年〕[3]
    • 「さ、伝六、これから英雄閑日月というやつだ。きさまにも今夜ちっとばかり目の毒になることを見せてやるから、今のうちにゆっくりと昼寝でもしておきなよ」(佐々木味津三『右門捕物帖』)〔1928年〕[4]
  1. 青空文庫(1999年2月24日公開、2015年4月18日修正)(底本:「夏目漱石全集3」ちくま文庫、筑摩書房、1987年12月1日第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/791_14959.html 2018年3月17日参照。
  2. 青空文庫(1999年1月12日公開、2004年3月9日修正)(底本:「芥川龍之介全集4」ちくま文庫、筑摩書房、1996年7月15日第8刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/156_15202.html 2018年3月17日参照。
  3. 青空文庫(2008年1月25日作成)(底本:「明治文学全集 92 明治人物論集」筑摩書房、1984年2月20日第4刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/001161/files/48122_29544.html 2018年3月17日参照。
  4. 青空文庫(1999年12月28日公開、2005年6月30日修正)(底本:「右門捕物帖(一)」春陽文庫、春陽堂書店、1982年9月15日新装第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/000111/files/581_18958.html 2018年3月17日参照。