アイヌ語

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カナ表記 カゥカゥ/カウカウ

発音

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語源

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オノマトペ由来

名詞

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kawkaw

  1. あられ
    • ウ ヌムㇱ カウカウ[1]
      u numus kawkaw ne
      大粒のあられのように
    • カウカウ ノカ オ コソンテ ミ クㇽ アン マ プヤㇻ[2]
      kawkaw noka o kosonte mi kur an w_a puyar
      霰の模様が入った小袖を着た人が窓のところを
    • ニシラ■ブヱムコ・/ヌムヌカウカウ・/ヌムヌアブト・/ヱランフムコンナ・/コセベバッキ・[3]
      nisrap emko / numnu kawkaw / numnu apto / eran hum konna / kosepepatki
      雲の先端で/大粒のあられ/大粒の雨の/降る音が/バラバラと鳴る。
    • ニシラブヱムコ・/ヌンヌ・カウカウ・/ヌムヌアブト・/ヱ■ランフムコンナ・/コセベバッキ・[4]
      nisrap emko / numnu kawkaw / numnu apto / eran hum konna / kosepepatki
      雲の先端で/大粒のあられ/大粒の雨の/降る音が/バラバラと鳴る。
    • ドナシ・エキベ・/チエソネレ・/ホシキ・ニシ・/ドタキセ・ニシネ・/レタクセニシネ・/チホブニレ・/ニシラブエムコ・/ヌムヌ・カウカウ・/ヌムヌ・アブト・/エランフンコンナ・/コドリ・ミムセ・[5]
      tunas ek pe / ciesonere / hoski nis / tu takse nis ne / re takse nis ne / cihopunire / nis rap emko / numnu kawkaw / numnu apto / eran hum konna / koturimimse
      急いで来るものと/おぼしく,/最初の雲は/多くの群雲/多数の群雲となって/湧き立ち/雲が下がる中(から)/大粒のあられ/大粒の雨の/降る音が/鳴り響く。
    • ドナシエㇰアイ」/ヌムシカウカウネ」/アイコドナシ」/ランケカネ」/ドイマエㇰアイ」/コヌスバシネ」/アイコドイマ」/ランケカネ」/アイウドル」/オブウドル」/アエシネネ」[6]
      tunas ek ay / numus kawkaw ne / a=i=kotunas- / ranke kane / tuyma ek ay / konus upas ne / a=i=kotuyma- / ranke kane / ay utur / op utur / a=esinene
      早く来る矢は/大粒のあられのように/私に向かってすばやく/落ちてきて/遠く来る矢は/綿雪のように/私に向かって遠く/落ちてきて/矢の間/槍の間を/私は避ける。

出典

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  1. 平賀さだも (1969), “13-4 ユカㇻ「アペサㇰスクㇷ゚ ワッカサㇰスクㇷ゚」(火なしに育った、水なしに育った)”, 第2年次調査研究報告書2/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  2. 木村きみ (1969), “20-4 ウエペケㇾ「カウカウ ノカ オマ コソンテ ミ カムイ アオナハ ネ」(霰模様の小袖を着た神が私の父だった)”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  3. 鍋沢元蔵 (1954), Nabesawa-3 yukar (2), in 中村裕; 遠藤志保, “鍋沢元蔵筆録ノート : 翻刻と訳注”, 国立民族学博物館所蔵 鍋沢元蔵ノートの研究, 2016-06-01, doi:10.15021/00006040 
  4. 鍋沢元蔵 (1954), Nabesawa-3 yukar (2), in 中村裕; 遠藤志保, “鍋沢元蔵筆録ノート : 翻刻と訳注”, 国立民族学博物館所蔵 鍋沢元蔵ノートの研究, 2016-06-01, doi:10.15021/00006040 
  5. 鍋沢元蔵 (1928), Nabesawa-1 yukar (1), in 中村裕; 遠藤志保, “鍋沢元蔵筆録ノート : 翻刻と訳注”, 国立民族学博物館所蔵 鍋沢元蔵ノートの研究, 2016-06-01, doi:10.15021/00006040 
  6. 鍋沢元蔵 (1959), Nabesawa-5 yukar (3), in 中村裕; 遠藤志保, “鍋沢元蔵筆録ノート : 翻刻と訳注”, 国立民族学博物館所蔵 鍋沢元蔵ノートの研究, 2016-06-01, doi:10.15021/00006040