付録:日本語文法
単語の分類
編集自立語
編集単独で文節を作ることのできる語。自立語は更に活用の有無により分類される。
活用なし
編集活用なしの品詞として以下のものがある。なお、ここでは主に日本語版Wiktionaryにおける品詞の分類について述べる。また、特に名詞や代名詞といった主語として使えるものは「体言」と呼ばれる。
名詞
編集事物の名前を表す。フランス語やドイツ語に見られるような名詞の性は無く、また単数形・複数形の区別も無い。「人々」「子供達」のように複数のものを表す表現はあるが単に「人」「子供」として複数のものを表しても良い。名詞は更に普通名詞・固有名詞に分類出来る。また、学校文法においては数詞も名詞に含まれる(ウィクショナリーにおいては区別する)。
普通名詞
編集同類に属する事物全体を表す。日本語版Wiktionaryではカテゴリ:日本語 名詞に分類される。一部は「する」を後置して動詞として用いられるもの(サ変名詞)もある。サ変名詞の一覧はカテゴリ:日本語 名詞 サ変動詞を参照。
固有名詞
編集人名・地名等、個々の事物に与えられた特有の名称。日本語版Wiktionaryではカテゴリ:日本語 固有名詞に分類される。
代名詞
編集「わたし」「あなた」等名詞の代わりに用いられる語。語彙についてはカテゴリ:日本語 代名詞を参照。
数詞
編集数量・個数を表す。日本語版Wiktionaryではカテゴリ:日本語 数詞に分類されるが学校文法においては名詞とされる。数詞に関する詳細は付録:日本語の数詞一覧参照。
副詞
編集用言(後述)を修飾する語。欧州の言語では比較級・最上級等で活用することがあるが、日本語の副詞にはそのような活用はない。また、オノマトペは通常、副詞に分類される。語彙についてはカテゴリ:日本語 副詞を参照。
連体詞
編集体言を修飾する。形容詞や形容動詞とは異なり活用しない。語彙についてはカテゴリ:日本語 連体詞を参照。
接続詞
編集文と文とを繋ぐ。語彙についてはカテゴリ:日本語 接続詞を参照。
感動詞
編集感動、応答、呼び掛けを表す。多くの言語にある間投詞に相当する。語彙についてはカテゴリ:日本語 感動詞を参照。
活用あり
編集活用のある品詞は動詞、形容詞、形容動詞がある。これらは「用言」と呼ばれる。形容詞は「イ形容詞」、形容動詞は「ナ形容詞」と呼ぶこともある。動詞の中には「買ってみる」の「みる」や「書いておく」の「おく」のように他の動詞に付いて補助的な意味を添えるものもあり、これらは補助動詞と呼ばれる。活用等詳細については付録:日本語の活用を参照。
付属語
編集単独で文節を作らず、自立語に付属する語で、助詞と助動詞がある。
助詞
編集活用しないもの。格助詞・接続助詞・終助詞・副助詞に更に分類される。各分類の詳細は各リンク先を参照。語彙についてはカテゴリ:日本語 助詞を参照。
助動詞
編集活用するもの。語彙及び各語の活用についてはカテゴリ:日本語 助動詞を参照。
文節
編集1個の自立語と0個以上の付属語により構成された、文を区切った際に不自然にならない最小の単位。文節の成分としては主語、述語、修飾語、接続語、独立語があり、複数の語をまとめて指す場合は主部、述部、修飾部、接続部、独立部のように「~部」の形で呼ぶことがある。各成分についての詳細はリンク先を参照。
語順
編集日本語の語順は比較的自由度が高いが、基本的にはSOV型(主語・目的語・動詞)の語順である。例えば、「私は今日猫にえさをあげる」を「今日私はえさを猫にあげる」と並べ替えても良い。また、主語は省略される場合がある。