力学系
日本語
編集名詞
編集- (物理学)ニュートン力学、量子力学、流体力学、熱力学などの力学の概念あるいは理論で捉えられる一つの系。
- 松沢博士の教科書によると、本震と余震の関係ひとつの地震群について名付けられたもので、時間空間の広がりによって決定すべきものであるが、地震はひとつの力学系である地球内部に起る地象である以上、ふたつの地震の関係を結ぶ連成系数の大小によって相互の関連を決めるべきであるという意味のことが記してある。(箱田顕雄「四国周辺の津波史料について」)〔1962年〕[1]
- A01基礎班では理論的に、ゆらぎの理論を拡張し、微視的力学系から巨視的方程式を導出する新しい理論手法や、微小系の熱効率の上限、細胞内シグナル伝達のロバストさの上限を与えることに成功した。(佐野雅己「ゆらぎと構造の協奏:非平衡系における普遍法則の確立」)〔2016年〕[2]
- (数学、数理科学)状態の時間発展を記述する系。空間上の点が一つの状態を与える状態空間あるいは相空間、独立変数としての時間、微分方程式や漸化式などの形で与えられる状態の時間発展を記述する規則、これら3つから成る組のこと。または、そのような系を扱う分野。
翻訳
編集語義1
語義2
- 英語: dynamical system
註
編集- ↑ 箱田顕雄「四国周辺の津波史料について」『験震時報』27巻1号、pp. 23–36、昭和37年7月(文部科学省ホームページ) http://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/kenshin/vol27p023.pdf 2019年4月6日参照。
- ↑ 「ゆらぎと構造の協奏:非平衡系における普遍法則の確立」『新学術領域研究(研究領域提案型)中間評価(20研究領域)』(気象庁ホームページ) http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/chukan-jigohyouka/1366639.htm 2019年4月6日参照。
- ↑ 「次世代スーパーコンピュータ戦略委員会(第7回)議事録」(文部科学省ホームページ)成22年3月 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shinkou/016/gijiroku/1291016.htm 2019年4月6日参照。
- ↑ 「最先端研究開発支援プログラム(FIRST)平成22年度フォローアップに係るヒアリング(複雑系数理モデル学の基礎理論構築とその分野横断的科学技術応用)」平成23年9月27日(内閣府ホームページ) https://www8.cao.go.jp/cstp/sentan/followup/giji01.pdf 2019年4月6日参照。