力 学(りきがく、りょくがく)
- (りきがく)物体に働く力と運動あるいは変化との関係を研究する物理学の一分野。
- 力の考えから仕事の考えが導かれる。力の作用せる物が動けば力はその物に対して仕事をし、また仕事を受ける。その仕事は力と距離の相乗積で計る。これが現在力学の中の重要な Begriff の一つである。(寺田寅彦『物質とエネルギー』)〔1915年〕[1]
- ニュートンは光学を力学の一部に包含すべく、光の粒子説を提出した。(中谷宇吉郎『救われた稀本』)〔1947年〕[2]
- (りきがく)集団や個人の間で働く影響力が、定まった法則や機構のように、全体あるいはそれぞれをある状態へ動かすこと。そのような有り様。
- 取りもなおさず、この日本型ファッショ支配に対する人民大衆による抵抗そのものなのである。圧力が大きいことは、必ずしも抵抗の弱いことと一致はしない。圧力が大きければ、それだけ抵抗も大きいというのが、社会の一つの力学である(そうでもない場合の力学もあるのだが)。(戸坂潤『世界の一環としての日本』)〔1935年〕[3]
- 原文が英語で書かれていたにしろ、勝ち負けの力学が支配する中で、成立の手順には与えられる性格が強かったにしろ、やはり美しいと思う。(富田倫生『青空のリスタート』)〔1990年〕[4]
- (りきがく、りょくがく)努力して学ぶこと。
- 鴎外は幼時神童といわれたそうだ。虚実は知らぬが、「十ウで神童、ハタチで才子、二十以上はタダの人というお約束通り、森の子も行末はタダの人サ、」と郷人の蔭口するのを洩れ聞いて発憤して益々力学したという説がある。(内田魯庵『鴎外博士の追憶』)〔1922年〕[5]
力学 (繁): 力學 (ピンイン:lìxué)
- 物理学の分野のひとつ。力学。
力学 (繁): 力學 (ピンイン:lìxué)
- 努力して学ぶ。力学する。