かかずらう【係う・拘う】
- (自動詞) 関わりを持つ。関与する。関わる。
- 1947年-1950年、宮本百合子「道標」[1]
- 素子は、ソヴェトへの旅行を決心したとき、かたわらでぐずついている伸子にかかずらわないで自分の出発の準備をすすめた。
- 1994年、富田倫生「パソコン創世記」[2]
- ウインドウズでも読めるものが作れると目途がついたときには、けっこう長くかかずらってきたこのプロジェクトにも、一応の決着を見るのだなと考えていた。
- (自動詞) こだわる。気にする。
- 1923年、江戸川乱歩「恐ろしき錯誤」[3]
- いや、悲しみそのものには変りがなかったのだろうが、ただそればかりにかかずらって、めそめそと泣いていた僕の心に、少しばかり余裕が出来て来た。
- 1947年-1950年、宮本百合子「道標」[4]
- 世間並でない事情をもって愛しあって行こうとする夫婦なら、どうしていつまでも世間並の会社づとめやそこでの出世などにかかずらっているのだろう。
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 |
語形 |
結合
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否定 |
かかずらわない |
未然形 + ない
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意志・勧誘 |
かかずらおう |
未然形音便 + う
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丁寧 |
かかずらいます |
連用形 + ます
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過去・完了・状態 |
かかずらった |
連用形音便 + た
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言い切り |
かかずらう |
終止形のみ
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名詞化 |
かかずらうこと |
連体形 + こと
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仮定条件 |
かかずらえば |
仮定形 + ば
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命令 |
かかずらえ |
命令形のみ
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