江戸期からの言葉、由来は諸説あり。
- 囲碁で上位の者が、黒石を持つことから。
- 江戸期の歌舞伎俳優の演技や人気を評した批評書『役者評判記』において、うまい役者に「吉」の文字を付したが、白抜き文字の「白吉」と黒文字の「黒吉」があり、後者が上位とされ、より巧みな者を「くろひと」と言った事に由来。
- なり立ての遊女を「しろひと>しろうと」と言ったことから、年期を経た遊女を「くろひと」と言った事による。
くろうと【玄人 まれ、黒人】
- あることに習熟し、職業として生計を立てている人ないしその水準にある人。
- 最も恐るべくへたな恋の都々一なども遠慮なく引用してあった。すべてを総合して、書き手のくろうとであることが、誰の目にもなにより先にまず映る手紙であった。どうせ無関係な第三者がひとの艶書のぬすみ読みをするときにこっけいの興味が加わらないはずはないわけであるが、書き手が節操上の徳義を負担しないで済むくろうとのような場合には、この興味が他の厳粛な社会的観念に妨げられるおそれがないだけに、読み手ははなはだ気楽なものである。(夏目漱石『手紙』)
- 水商売を専業とする女性。商売女。
- 「あゝ、何だか眼がさえちやつて寝られねえなア……どうも、馴れねえ事はするもンぢやねえよ……」「あら、鶴石さん、貴方、遊びに行つた事はないの?」「そりやア、男だもの、あるさ。玄人ばかりが相手だ」「男は、いゝわねえ……」(林芙美子『下町』)