ずんばあらず
古典日本語
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編集ずんばあらず
- 打ち消しの助動詞「ず」とラ変動詞「あり」を組み合わせた補助活用「ざる」の未融合形「ずある」に係助詞「は」が添加された「ずはある」に打ち消しの助動詞「ず」がついて二重否定を表す。「ずんば」と同様に「は」の強調のため濁点がつき、語調を整えるため撥音が添加された。漢文訓読特有の語で、「未だ嘗て」「敢へて」「未だ必ずしも」などと組み合わさることが多い。平安時代後期の院政期には既に用いられていたようである。
例文
編集- 未嘗不廃書而嘆也。 - 未だ嘗て書を廃して嘆かずんばあらざるなり。(孟子『梁惠王章句』)
- 不敢不告也。 - 敢て告げずんばあらざるなり。(孔子『論語』)
- 故弟子不必不如師。 - 故に弟子は必ずしも師に如かずんばあらず。(韓愈『師説』)
関連語
編集- ずんば
- こちらとは違い、順接仮定条件の意味がある。