日本語 編集

動詞 編集

へめぐる経巡る

  1. (自動詞) あちらこちら巡り回る
    • 1907年、二葉亭四迷「平凡」[1]
      母の話で聞くと、順礼という者は行方知れずになった親兄弟や何かを尋ねて、国々を経巡って歩くものだと云う。
    • 1937年、山本禾太郎「抱茗荷の説」[2]
      父は善根の深い人で、四国、西国の霊場を経巡る遍路の人達のために構えの一棟を開放し善根の宿に当てていた。
    • 1939年、吉川英治「随筆 宮本武蔵」[3]
      柳生旅日記で聞えている十兵衛三厳は、寛永三年の十月、二十歳の時、家光の御前を退いて即座に髻を断り、狂を装って旅へ立去ったまま十一年間――三十一歳まで諸国を経巡って帰らなかったということである。

活用 編集

類義語 編集

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  1. 青空文庫(2003年1月15日作成)(底本:「平凡・私は懐疑派だ 小説・翻訳・評論集成」講談社文芸文庫、講談社、1997(平成9)年12月10日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000006/files/3310_8291.html
  2. 青空文庫(2008年1月26日作成、2013年1月29日修正)(底本:「怪奇探偵小説集3」ハルキ文庫、角川春樹事務所、1998(平成10)年7月18日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000930/files/46484_29570.html
  3. 青空文庫(2012年12月18日作成)(底本:「随筆 宮本武蔵/随筆 私本太平記」吉川英治歴史時代文庫、講談社、2003(平成15)年3月5日第9刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001562/files/52434_49777.html