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最新のコメント:8 年前 | トピック:音読みについて | 投稿者:ShikiH

音読みについて 編集

Bergmannさんによるこの編集に違和感があり、学研『漢和大字典』(藤堂明保編)を確認し戻したところですが、日国の『濁世』の記事に「『ジョク』は呉音」なる記述があり、おやと思って、手持ちの小学館『新選漢和辞典』(小林信明編)を確認したところ、「ジョク」は呉音、「ダク」は慣用音なる記述がありました。小林氏は諸橋学派らしいので、諸橋系列は、「ジョク」を呉音、「ダク」を慣用音としているのかもしれません。なお、白川静編『字通』は呉音・漢音の別の記載はありませんでしたが字音「ダク・タク」とあり、「ジョク」の採録はありません(「濁世」も「だくせい」の読みのみ)。

漢音は、反切が「直角切」で「」と同音とされているので、「タク」なのでしょうが、由来が曖昧な呉音については見解が分かれるのだと思います。

音符「」は、それ自身や「」に見られるように「-jok」の音がある一方で「」など「-ak」のもの、「」など「-ok」のものも少なくありません。ここでは一応、母音変化の少ないものを元の音として、「-jok」系を慣用音としておきました。--Mtodo (トーク) 2015年11月20日 (金) 03:59 (UTC)返信

「濁」の読みは、仏教語では基本的に「ジョク」となっており、そこからは、呉音が「ジョク」であることが想像されます(呉音資料においても主に「ジョク」なのだと思われます)。一方で、「濁」の反切「直角切」から演繹的に求められる呉音は「ダク」です。
そのため、諸橋大漢和のように呉音を反切から求めようとすれば「ダク」、そうでなければ呉音を「ジョク」としているのだと思います。
ウィクショナリーでは一方の立場をとることはできないと思いますので、すべてを併記するしかないのだろうと考えます。三省堂『全訳 漢辞海』(第三版)では、「濁」の漢音は「ダク」となっていますので、それも含めて総合すると以下のようになるでしょうか。
  • 呉音:ジョク(ヂョク)、ダク
  • 漢音:タク、ダク
  • 慣用音:ダク、ジョク(ヂョク)
一見して分かりづらいですが、現行のレイアウトでは仕方ない気がします。この場合、注や出典で補足する必要があるかと思います。--Usagiuma (トーク) 2015年11月20日 (金) 16:12 (UTC)返信
ShikiHでございます。漢字音の認定は昔の辞書は体系上の推定形優先、新しい辞書は実際の発音優先とする傾向があります。私にはたいした知識はありませんが、それでも呉音または漢音にあるものが同時に慣用音であるのは奇妙と感じます。現在のレイアウトではたしかにUsagiumaさんのご意見のようにならざるを得ないかもしれませんが、レイアウトを変えて3セットにするわけにはいかないでしょうか。つまり「呉音ジョク、漢音タク、慣用音ダク」と「呉音ダク、漢音タク、慣用音ジョク」と「呉音ジョク、漢音ダク」を併記するようにできないでしょうか。各々横1行に書けば書けないこともない。まとめた物を書くと、レイアウトによる制約だとは理解されず、ウィクショナリの非見識と言われそうな気がします。--ShikiH (トーク) 2015年11月20日 (金) 18:14 (UTC)一部改訂--ShikiH (トーク) 2015年11月21日 (土) 02:03 (UTC)返信
確かに注で補足するより分けて書いたほうが分かりやすいですね。ただ、前に書き込んだ時には忘れていたのですが、現在の記事では「ジョク(ヂョク)(表外)」のように常用漢字表外が示されており、これをそれぞれに表記すると、ちょっと煩雑になります。
  • 呉音:ジョク(ヂョク)(表外)、漢音:タク(表外)、慣用音:ダク
  • 呉音:ダク、漢音:タク(表外)、慣用音:ジョク(ヂョク)(表外)
  • 呉音:ジョク(ヂョク)(表外)、漢音:ダク
表外を示す方法はちょっと工夫が必要かもしれません。また、旺文社漢字典は呉音:ダク、慣用音:ジョク(ヂョク)、岩波新漢語辞典は呉音:ジョク(ヂョク)、慣用音:ダクで、それぞれ漢音の表記がありません。このような例も独立して示したほうがよいかどうか。あるいは、スタイルマニュアルとは違ってしまいますが、読みを軸にまとめてしまったほうが分かりやすいのかもしれません。
  • ダク(呉音、漢音または慣用音)(表内)
  • ジョク(ヂョク)(呉音または慣用音)(表外)
  • タク(漢音)(表外。この音を載せない漢和辞典もある)
あと、呉音、漢音、慣用音の認定が辞書によって異なる漢字は結構多いので、本来ならそれも含めて検討すべきでしょうが、なかなか難しいですね。--Usagiuma (トーク) 2015年11月29日 (日) 14:43 (UTC)返信
ShikiHでございます。スタイルマニュアルとの兼ね合いもあってなかなか難しいようです。しかし漢字音は様々な学者が学術的推定形をなんとか構築し、その結果A先生(あるいはA辞典)は漢音・呉音・慣用音をあのように考え、B先生はそうではなく、このようだと言っている、というものです。繰り返しになりますが、学者(あるいは辞書)ごとではなく、音でまとめるのはたいへん難しく思われます。--ShikiH (トーク) 2015年12月3日 (木) 16:00 (UTC)返信
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