判じる

日本語

動詞

判じる (はんじる)

1. (他動詞) 判断する。判定する。
   • 1908年、夏目漱石「三四郎」

     すると停車場の方から提灯をつけた男がレールの上を伝ってこっちへ来る。話し声で判じると三、四人らしい。

   • 1920年、柳宗悦「朝鮮の友に贈る書」

     私は重ねて貴方がたに私の心を伝えたく思う。決して今の武力や政治を通してのみ、人間を判じて下さってはいけない。

   • 1951年、坂口安吾「安吾人生案内」

     利口な人間は知りたがるし、知っていて正邪を判じる力があり、敢て悪を行わぬところに美点はあるかも知れないが、単に知らぬということは頭が悪いというほかの何物でもなく、長じて知るようになると、純変じてどんなスレッカラシになるか分りやしない。

派生語

• 判じ物

活用

判（はん）-じる 動詞活用表（日本語の活用）

ザ行上一段活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	仮定形	命令形
判（はん）	じ	じ	じる	じる	じれ	じよ じろ

各活用形の基礎的な結合例

意味	語形	結合
否定	判（はん）じない	未然形 + ない
意志・勧誘	判（はん）じよう	未然形 + よう
丁寧	判（はん）じます	連用形 + ます
過去・完了・状態	判（はん）じた	連用形 + た
言い切り	判（はん）じる	終止形のみ
名詞化	判（はん）じること	連体形 + こと
仮定条件	判（はん）じれば	仮定形 + ば
命令	判（はん）じよ 判（はん）じろ	命令形のみ