日本語 編集

動詞 編集

する (ひんする)

  1. (自動詞) 差し迫る陥ろうとする。
    • 1926年、小酒井不木「外務大臣の死」[1]
      前に述べたように、松島氏は、あの二つの言葉の意味を何人にも説明しないつもりであったが、死に瀕している人の頼みを拒絶するのは残酷であると考えて、その言葉の意味を告げようと思った。
    • 1947年、海野十三「奇賊は支払う」[2]
      「なにしろ、私の扱った夥しい探偵事件の中において、今回の事件ほどひどい目に遭ったことはありません。文字通り心身共に破滅に瀕するという始末です」

活用 編集

瀕-する 動詞活用表日本語の活用
サ行変格活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形


する する すれ せよ
しろ
各活用形の基礎的な結合例
意味 語形 結合
否定 瀕しない 未然形 + ない
否定 瀕せず 未然形 +
自発・受身
可能・尊敬
瀕される 未然形 + れる
丁寧 瀕します 連用形 + ます
過去・完了・状態 瀕した 連用形 +
言い切り 瀕する 終止形のみ
名詞化 瀕すること 連体形 + こと
仮定条件 瀕すれば 仮定形 +
命令 瀕せよ
瀕しろ
命令形のみ

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  1. 青空文庫(2007年8月21日作成。底本:「探偵クラブ 人工心臓」国書刊行会、1994(平成6)年9月20日初版第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000262/files/46662_28052.html
  2. 青空文庫(2001年12月29日公開、2006年8月3日修正。底本:「海野十三全集 第12巻 超人間X号」三一書房、1990(平成2)年8月15日第1版第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000160/files/2711_23994.html