羊頭狗肉(ようとうくにく)
- 見かけを飾って内実をごまかす事。見かけに中身が伴わない事。
- 竹村書房主は沈思のあげく、かうしたらどうでせう、この紙不足の折に兩書とも再版などは、とても出來るものではありませんし、この二つの著書から特に著者の氣にいりの同じ匂ひの作品ばかりを寄せ集めて一本にまとめたら、といふ意見を提出した。戰時下の、自肅再版形式とでも稱すべきか。著者もよろこんで贊意を表した。いまだ兩書を讀まぬ人だけが、買ふとよい。兩書を讀んだ人も、この新しい編輯に依つて讀み直したいと思つたら、買ふがよい。羊頭狗肉ではないつもりだ。(太宰治『「老ハイデルベルヒ」序』)
- 拈華微笑(以心伝心)の故事における釈迦を、「羊の頭を看板に飾っておきながら、実際に売っているのは狗(犬)の肉であるようなものだ」と批判した故事「羊頭を懸けて狗肉を売る」の略。(南宋時代の禅書『無門関』より)
- なお、それ以前より、「猶懸牛首于門而賣馬肉于內也」(晏子春秋)など、類似の表現はあった。
羊 頭 狗 肉(yángtóugǒuròu 簡体字:羊头狗肉)
- (日本語に同じ)。