mũratina
キクユ語
編集異表記・別形
編集- 最初の a は長母音である[1]。
- Benson (1964) では声調クラスの分類は「クラス8」で、他に同クラスの3音節語幹語には gĩtayaaya、ngũngũni、weereere、baatĩrĩ などがある。
- 〔キアンブ方言〕
- 〔リムル方言〕湯川 (1981:103) によると孤立形は [mòɾáátìná] で、後ろに ũyũ〈この〉が続く場合も [mòɾáátìná ójó]、wakwa〈私の〉が続く場合も [mòɾáátìná wààkóá]、後ろに nĩ がある場合も [mòɾáátìná né] であるが、前に nĩ がある場合は [né móɾààtìná]、前に ti がある場合は [tì móɾáátínà] となるなど、前後に他の語が存在するか、存在する場合はどのような種類の語であるかによってアクセントの変動が見られる[2]。なお、ti の高さについてはリムル方言と同じくキアンブ方言に属するナイロビ方言を調査した湯川 (1985:199) で高いと訂正されている[3]。また湯川 (1981:123) では mũnyongoro、gĩtarũrũ、thungura と同じアクセントの型とされている[2]。
- カナ表記例: ムラチナ[4]
名詞
編集- ソーセージノキ (wp) (Kigelia africana[5], syn. K. aethiopica[1], K. moosa[1]) 。果実をサトウキビ酒を発酵させるために用いる[4]ほか、ニェリ県では葉や樹皮、果実が煎じ薬として淋病 (wp)、梅毒といった性病や大麻 (wp)などによる薬物中毒 (wp)、発狂、白内障 (wp)、高血圧、水頭症 (wp)、麻疹や出産後などの出血に対して使用されたり、血液の浄化にも用いられたりすることが報告されている[5]。
- (1.の実を何度も天日干しにするなどの工程を経たものを用いて醸造される、サトウキビの[6])酒[7][8]。
類義語
編集語義2:〈サトウキビ酒〉
関連語
編集名詞:
脚注
編集- ↑ 1.0 1.1 1.2 "mũratina" in Benson, T.G. (1964). Kikuyu-English dictionary, p. 372. Oxford: Clarendon Press.
- ↑ 2.0 2.1 湯川恭敏 (1981).「キクユ語名詞アクセント試論――リムル方言について――」 『アジア・アフリカ言語文化研究』22, 75-123.
- ↑ 湯川恭敏 (1985).「キクユ語名詞アクセント再論」 『アジア・アフリカ言語文化研究』29, 190-231.
- ↑ 4.0 4.1 杜, 由木『夜には、夜のけものがあるき 昼には、昼のできごとがゆく』東京図書出版、2015年。 ISBN 978-4-86223-828-3
- ↑ 5.0 5.1 Kamau, Loice Njeri and Peter Mathiu Mbaabu and James Mucunu Mbaria and Peter Karuri Gathumbi and Stephen Gitahi Kiama (2016). "Ethnobotanical survey and threats to medicinal plants traditionally used for the management of human diseases in Nyeri County, Kenya", p. 6.
- ↑ 6.0 6.1 Steinkraus, Keith H. (ed.) (1996). Handbook of Indigenous Fermented Foods, 2nd ed., rev. and expanded, pp. 373–374. New York: Marcel Dekker. ISBN 0-8247-9352-8
- ↑ Bennett, Patrick R. and Ann Biersteker and Waithira Gikonyo and Susan Hershberg and Joel Kamande and Carolyn Perez and Martha Swearingen (1985). Gĩkũyũ nĩ Kĩoigire: Aria-i na Aagĩkũyũ, p. 331. African Studies Program, University of Wisconsin-Madison.
- ↑ Mwangi, Douglas Macharia (2015). "Publishing outposts on the Kenyan literary landscape: a critique of Busara, Mũtiiri and Kwani?", p. 166.