seta
アイヌ語
編集カナ表記 セタ
異表記・別形
編集- sita (シタ) (帯広・美幌方言などの道東方言) [1]
- стапу̀(クラシェニンニコフの北千島アイヌ語資料)
- ста(ヴォズネセンスキーの千島アイヌ語資料)
- shita, shitai, sheta(鳥居龍蔵の北千島アイヌ語資料)
発音
編集語源
編集本来語[2]。初出は『北海随筆』(1739)。アイヌ語地名にも広くみられるが、南千島にはない[3]。 オーストリック大語族の文脈では、次の単語と比較される[4]。
- ファボラン語 zito 「子犬」
- サンタル語 seta (seta) 「犬」
- [[w:テンプレート:lang:hoc|テンプレート:lang:hoc]] seta(ホー語)「犬」
- ムンダーリー語 seta 「犬」
- [[w:テンプレート:lang:biy|テンプレート:lang:biy]] setta (ビルホル語)「犬」
- [[w:テンプレート:lang:kfq|テンプレート:lang:kfq]] sita(コルク語) 「犬」
名詞
編集seta (所属形 seta) (北海道広域)
諸言語への影響
編集関連語
編集- 派生語: kesoseta(北海道)ぶち犬。
- 派生語: kunneseta(北海道)黒犬。
- 派生語: manausseta(北海道)灰色の犬。
- 派生語: matneseta(北海道)雌犬。
- 派生語: pinneseta(北海道・樺太・千島)雌犬。
- 派生語: otuyseta(北海道)尾なし犬。
- 派生語: retarseta(北海道)白犬。
- 派生語: tusikoseta(北海道)四つ目の犬。
- 派生語: hepurseta(北海道)尨。
- 派生語: tunroseta(北海道)虎犬。
- 派生語: ukosetane (蔑称) (沙流)兄妹で夫婦になる。
- 派生語: weysetani (蔑称) (幌別)悪口。
- 派生語: setawose(沙流)犬の遠吠え。
- 類義語: reyep(沙流・名寄)犬(沙流では普通用いない良い言葉)。
出典
編集- ↑ 服部四郎, ed. (1964), “犬”, アイヌ語方言辞典, 岩波書店
- ↑ Alexander Vovin (1993), A Reconstruction of Proto-Ainu, Brill
- ↑ 平山裕人 (2013), “セタ”, アイヌ語古語辞典, 明石書店
- ↑ Bengtson, John D., “Ainu and Austric: Evidence of Genetic Relationship” 2024年11月20日閲覧。
- ↑ 貝澤とぅるしの (1969), “2-4 ウエペケㇾ「アウナㇻペ イキモルラ」(おばに山へ連れられて)”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月
- ↑ 貝澤とぅるしの (1969), “3-4 ウエペケㇾ「オコッコ チャペ アライケ」(化け猫を私は退治した)”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月
- ↑ 木村きみ (1969), “21-2 ウエペケㇾ「アサハ セタネ イカㇻ」(姉が私を犬にした)”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月
- ↑ 日本方言大辞典, 小学館, (1989―2000)
- ↑ 板橋義三 (2008), マタギ語辞典, 現代図書
チェコ語
編集発音
編集動詞
編集seta