古典日本語「ひさく」
ひさぐ【鬻ぐ・販ぐ・粥ぐ】
- (古語・廃語, 他動詞) 売る。
- 鰒は多し、また壮に膳に上す国で、魚市は言うにも及ばず、市内到る処の魚屋の店に、春となると、この怪い魚を鬻がない処はない。(泉鏡花 『茸の舞姫』)
- 支那に路上春を鬻ぐの女を野雉と云ふ。(芥川龍之介 『骨董羹 ―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―』)
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 |
語形 |
結合
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否定 |
ひさがない |
未然形 + ない
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意志・勧誘 |
ひさごう |
未然形音便 + う
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丁寧 |
ひさぎます |
連用形 + ます
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過去・完了・状態 |
ひさいだ |
連用形音便 + だ
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言い切り |
ひさぐ |
終止形のみ
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名詞化 |
ひさぐこと |
連体形 + こと
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仮定条件 |
ひさげば |
仮定形 + ば
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命令 |
ひさげ |
命令形のみ
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