ゆっくり
- (ときに「と」を後置する)
- 動作の遅い様子。
- 一郎はまるでおとなのようにゆっくり大またにやってきて、みんなを見て、「何した。」とききました。(宮沢賢治『風の又三郎』)
- あわてず、落ち着いた様子。冷静でリラックスした様子。
- 髪結はおやおや私も御伴をしたいもんだなどと、だいぶ冗談交りの御世辞を使った末、どうぞごゆっくりと帰って行った。(夏目漱石『永日小品』)
- (口語) 落ち着く、くつろぐ、リラックスする。
- せっかくだから二、三日逗留してゆっくりしていらっしゃいと勧めてくれるのを断わって、やはりあくる日立つことにしたので、重吉はそんならお疲れでしょう、早くお休みなさいと挨拶して帰っていった。(夏目漱石『手紙』)
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 | 語形 | 結合 |
否定 | ゆっくりしない | 未然形 + ない |
否定(古風) | ゆっくりせず | 未然形 + ず |
自発・受身 可能・尊敬 | ゆっくりされる | 未然形 + れる |
丁寧 | ゆっくりします | 連用形 + ます |
過去・完了・状態 | ゆっくりした | 連用形 + た |
言い切り | ゆっくりする | 終止形のみ |
名詞化 | ゆっくりすること | 連体形 + こと |
仮定条件 | ゆっくりすれば | 仮定形 + ば |
命令 | ゆっくりしろ ゆっくりせよ | 命令形のみ |