日本語 編集

動詞 編集

ずる (おうずる)

  1. (やや古風)応じる」に同じ。
    • 1932年、江戸川乱歩「火繩銃」[1]
      永い冬休みをどうして暮そうかと、物憂い毎日をホトホト持て余していた折なので、私にはその招待がとても嬉しく、渡りに船で早速招きに応ずることにした。
    • 1949年、下村湖人「次郎物語」[2]
      自分はきょうのうちに極力彼を勧誘して署名をさせたいと思う。もし彼が応ずれば、むろん総務の一人として提出者の一人に加わってもらわなければならない。

活用 編集

応-ずる 動詞活用表日本語の活用
サ行変格活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形

ずる ずる ずれ ぜよ
じろ
各活用形の基礎的な結合例
意味 語形 結合
否定 応じない 未然形 + ない
否定 応ぜず 未然形 +
自発・受身
可能・尊敬
応ぜられる 未然形 + られる
丁寧 応じます 連用形 + ます
過去・完了・状態 応じた 連用形 +
言い切り 応ずる 終止形のみ
名詞化 応ずること 連体形 + こと
仮定条件 応ずれば 仮定形 +
命令 応ぜよ
応じろ
命令形のみ

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  1. 青空文庫(2019年2月22日作成)(底本:「江戸川乱歩全集 第8巻 目羅博士の不思議な犯罪」光文社文庫、光文社、2004(平成16)年6月20日初版1刷」岩波現代文庫、岩波書店、2006(平成18)年3月16日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001779/files/57520_67338.html
  2. 青空文庫(2006年1月31日作成、2015年3月7日修正)(底本:「下村湖人全集 第二巻」池田書店、1965(昭和40)年7月30日発行」岩波現代文庫、岩波書店、2006(平成18)年3月16日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001097/files/43791_21660.html