手をかえ品をかえ

日本語

慣用句

手（て）をかえ品（しな）をかえ

1. 様々な方法をやりつくすこと。
   • 毎日、彼は手を替え品をかえて、いろいろの手紙をリザヴェッタに送った。（アレクサンドル・プーシキン、岡本綺堂訳『世界怪談名作集』「スペードの女王」）
   • これまでに警視庁の手でつかまったものはただ一人だそうですが、その一人は、大日本正義党員なにがしと白状したきりで、どんなに手をかえ品をかえて自白を迫っても一言も答えないということです。（平林初之輔『鉄の規律』）

用法

「手をかえ品をかえ」あるいは「手をかえ品をかえて」「手をかえ品をかえながら」「手をかえ品をかえつつ」のように副詞的、連用修飾語的に用いることが多いが、「手をかえ品をかえる（やりかた）」「手をかえ品をかえてみた（結果）」のように述語や連体修飾語、また「手をかえ品をかえると」「手をかえ品をかえないと」のように従属節内の述語としての用例も見られる。

異表記

• 手を変え品を変え
• 手を替え品を替え
• 手を代え品を代え

類義語

• 色をかえ品をかえ
• 名をかえ品をかえ

参考文献

• 藤井乙男編、1910年『諺語大辞典』、紙面684ページ、デジタル359ページ、全国書誌番号：40077840、近代デジタルライブラリー pid 862766/359