て 教科書体
書き順

日本語 編集

発音 編集

名詞 編集

 
語義1。

  1. 人体の一部分で、四肢のうち、頭に近い対の部分、から先の部分。狭義には手首より末端のなどを指し、と区別する。
  2. 器具などの部分で、持つところ。取っ手、持ち手。
  3. ある行動をする主体となるもの。特に、その行動について言われるまま作業の主体となるもの。人手。担い手。労働力。
    • 妻は十日ばかり前から市ヶ谷の叔母の所へ行きました。叔母が病気が足りないというから私が勧めてやったのです。(夏目漱石『こころ』)
  4. 勝負事などで相手に対する攻撃又はその方法、又は、単に方法・手段。
    • なあにきっと、うまくゆかせるよ。僕にゃ、まだとって置きのいいがあるんだ。このでやれば、どんなに出来ないやつだって、出来るようになるぜ。(海野十三 『新学期行進曲』)
  5. 筆跡
  6. 作者による製作

熟語 編集

成句 編集

ここでは、熟語を除いた「手」のみの成句とする。

翻訳 編集

助詞 編集

ガ・ナ・バ・マ行五段活用の動詞に付いた場合はとなる
  1. 接続助詞。完了の助動詞の連用形から
    1. 動作・作用が推移、連続することを表す。
      • 料理をし食べた。
      • 葉書を受け取っ読んだ。
    2. 動作・作用が並立する、また兼ねることを表す。
      • 速く確実。
    3. 動作・作用からの時間の経過を表す。
      • 引っ越し三年になる。
    4. 動作・作用の原因を表す
      • 熱が出休んでいた。
      • 雨降っ地固まる。
    5. 動作・作用の手段や様態を表す
      • 歩い学校に通う。
      • だまっ歩く。
      • 答え言う。
    6. 動作・作用に対して、仮定を表す
      • そこに行っ何かいいことがあるの。
      • やっやれないことはない。
      • 何がすごいっ、強敵相手にハットトリックとは驚いた。
    7. 動作・作用に対して、逆接や譲歩を表す
      • そこにい気がつかなかったのか。
      • こう見え案外体力がある。
      • だからと言っなんでも許されるわけではない。
      • そんなこと言ったっもう遅いよ。
      • 見ぬふりをする。
    8. 判断などの対象を表す
      • やっ当然のことをしたまでです。
      • そこに置いておいかまわない。
      • 来てくれどうもありがとう。
      • そんなことをしだめじゃないか。
    9. (「〜て〜て」の形で) 繰り返しや強調を表す。
      • 体が震え震えしかたがなかった。
      • 打っ打たれの大乱戦。
    10. 「〜について」「〜に関して」「〜にとって」「〜において」「〜によって」「〜として」などの形で、助詞に相当する句を形成する。また、「断じて」「かえって」「まして」「よって」「そして」「すべて」などの形で、副詞や接続詞、名詞に相当する語句を形成する。
    11. 補助動詞を導く。
      • 見せやる。
      • 取っおく。
      • じっと聞いいる。
    12. (西日本方言)尊敬を表す。いわゆる「テヤ敬語」。
      • 先生が言う/言うや/言うじゃ/言うです(=おっしゃる、おっしゃいます)。
      • 先生が言うやった/言うじゃった/言うでした(=おっしゃった、おっしゃいました)。
  2. 終助詞
    1. 伝聞を表す。「って」の形を取ることが多い。
      • 明日はお休みなんだっ
      • 聞いてみたけど「知らない」っ
    2. 相手の発言に対し聞き返す意味を表す。「って」の形を取ることが多い。
      • こんな夜更けに出かけるっ
    3. 強調を表す。「って」の形を取ることが多い。
      • だから自分はそんな話は聞いてないっ
      • ちゃんと学校に行ってるっ。心配いらないっ
    4. (「~じゃろうて」「~だろうて」「~じゃて」「~だて」「〜ぬて」「〜まいて」などの形で)詠嘆を表す。古風な老人語。方言。
    5. 軽い疑問・反問を表す。古風な女性語。
      • よろしくっ
      • 美人に見え
    6. てよの形で自分の意見を伝える。古風な女性語。
      • そんなこと知らなくてよ
      • それでも良くてよ
    7. 依頼や軽い命令を表す。「てください」「てくれ」の省略表現。
      • もう一度見せ
      • 笑っよ。
    8. 感情の強調を表す。
      • もうほんとに悔しく。辛く辛く
    9. とがめる気持ちを表す。
      • またご飯残しちゃっ。せっかく用意したのに。
      • ちょっと売れたからってすぐ天狗になっ。なんだ人を馬鹿にし
    10. 説明、指摘、釈明、言い訳などを表す。
      • 私、市役所の担当の者でございまし。いまご近所を回ってご説明させていただいておりまし
      • すみません。うっかり持参するのを忘れてしまいまし
      • いやその、そういうことではなく
    11. 会話などでできごとなどの叙述を表す。
      • 町に行ったら同級生とばったり会っ。それから一緒にご飯食べね。それで学校時代の話で盛り上がっちゃっ
  3. 格助詞
    1. 格助詞の変化
      • なん聞いた?
    2. というの変化
      • なんことをしてくれたんだ。
  4. 係助詞
    1. というものは。という人は。「って」の形を取ることが多い。
      • 旅行っやっぱり楽しいね。
      • 僕っ

関連項目 編集


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