むつき【六月】
- (暦) 六ヶ月、六ヶ月間。
- それからは何もかも 他(ひと)の言うなりになって、霜月 半(なかば)に祝儀をしたけれど、民子の心持がほんとうの承知でないから、向うでもいくらかいや気になり、民子は身持になったが、六月(むつき)でおりてしまった。(伊藤左千夫 『野菊の墓』)
むつき【睦月、一月、正月】
- (日本の月名, 春の季語, 雅語) 陰暦一月。
むつき【襁褓】
- (古典日本語に同じ)
むつき【睦月、正月】
- (月名) 陰暦一月。
むつき【襁褓】
- (衣類) うぶぎ。
- 庖厨を過ぎ、室の戸を開きて入りしに、机に倚りて襁褓縫ひたりしエリスは振り返へりて、「あ」と叫びぬ。「いかにかし玉ひし。おん身の姿は。」(森鴎外『舞姫』)
- おむつ、おしめ。
- むつきの世話から、着物のつくろひまで信一は一人でしなければならなかつた。幸福なことには一度も医者いらずな子供で、ちよつと腹工合を悪くしても、信一が帰つて診てやればすぐ子供の病気はよくなるのである。(林芙美子 『幸福の彼方』)