日本語 編集

動詞 編集

する (ろくする)

  1. (他動詞, 文章語)文字石碑に〕刻む
    • 1909年、内田魯庵「二葉亭四迷の一生」[1]
      この二葉亭四迷は故人の最も憎める名であった。この名を墓標勒するは故人の本意でないかも知れぬので、三山は筆を持って暫らく沈吟したが、シカモこの名は日本の文学史に永久に朽ちざる輝きである。
    • 1932年、濱田耕作「沖繩の旅」[2]
      橋の南の袂には「重修眞玉橋碑文」の碑が立つて居り、此の橋が二百餘年前、尚貞王の時代寶永四年から五年にかけ、全島三郡の三十五ヶ間切の人夫、八萬三千餘人を徴して作つたといふ大工事であつたことを勒してゐる。

活用 編集

勒-する 動詞活用表日本語の活用
サ行変格活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形


する する すれ せよ
しろ
各活用形の基礎的な結合例
意味 語形 結合
否定 勒しない 未然形 + ない
否定 勒せず 未然形 +
自発・受身
可能・尊敬
勒される 未然形 + れる
丁寧 勒します 連用形 + ます
過去・完了・状態 勒した 連用形 +
言い切り 勒する 終止形のみ
名詞化 勒すること 連体形 + こと
仮定条件 勒すれば 仮定形 +
命令 勒せよ
勒しろ
命令形のみ

類義語 編集

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  1. 青空文庫、2011年5月29日作成(底本:「新編 思い出す人々」岩波文庫、岩波書店、2008(平成20)年7月10日第3刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000165/files/49573_43499.html
  2. 青空文庫、2006年1月14日作成、2012年5月8日修正(底本:「青陵隨筆」座右寶刊行會、1947(昭和22)年11月20日発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/001054/files/4990_21436.html