日本語 編集

発音 編集

名詞 編集

(たいきょ)

  1. 大勢向かうこと。
    • 南朝ではその間、直冬を“総追捕使”に補して、尊氏討伐の宣下まで与えて鼓舞していたが、直冬はもろくも京都をすてて山陰の石見へ逃げ落ち、そこでまた諸国の直義党を糾合し、他日の大挙をもくろんでいた。(吉川英治「私本太平記 黒白帖」)
  2. 大きな事業。
    • 事成るの後にいたり、藩主は革命の名利にあずかるを得ずして、功名利禄は藩士族の流に帰し、ついで廃藩の大挙にあえば、藩主は得るところなきのみならず、かえって旧物を失うて、まったく落路の人たるが如し。(福沢諭吉「徳育如何」)

副詞 編集

  1. 大勢で向かうさま。大勢が集まるさま。
    • 或は、アジマン族が大挙襲来して来るともいい、或は、新手の強族が襲って来るともいった。(豊島与志雄「文学以前」)

動詞 編集

  1. 大勢で向かう。
    • その人が、むしろ我々は大挙 して反乱してイギリスに抗すべきだった、現に日本が戦争を起こした後、我々はやって勝てた、何であの試みをあの当時できなかったかという言い方をしていましたが、(石原慎太郎参考人、第150回国会 憲法調査会第5号衆議院(2000年11月30日))
    • 地方によっては養蚕の忙がしい時期だが、僕らの村にはあまり養蚕がはやらないので、にわか天気を幸いに大挙することになったらしい。(岡本綺堂「こま犬」)