日本語

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動詞

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する (さんする)

  1. (他動詞, 文章語) 計算する。数える
    • 1892年、北村透谷「一種の攘夷思想」[1]
      高言壮語を以て一世を籠絡するを、男児の事業と心得るものは多し、静思黙考して人間の霊職を崇うせんと企つる者は、いづくにある。東西両大分割の未来の勝敗を算して、おもむろに邦家の為に熱血を灑ぐものいづくにある
    • 1921年、森鴎外「古い手帳から」[2]
      第一期には男女公民の間に正當に生れた人に參政權があつた。しかし實際は生計に餘裕のあるものが此權を行使した。第二期には奴隷に非るものが皆有權者となつた。生計に餘裕のあるものが此權を行使したことは上に同じである。第一期を Solon(594 a. Chr.)から Kleisthenes(508)まで、第二期を Kleisthenes から Aristeides(462)までと算する
  2. (他動詞, 文章語) (「~算する」の形で)数えると、あるいは測ると、~に達する
    • 1917年、大隈重信「婦人問題解決の急務」[3]
      これによって欧州諸国の壮年が如何ほど死んだか精細には知らぬけれども、あるいは一千万以上の死者を出すに至るかも知れぬ。現に丁抹コッペンハーゲンの戦争研究協会公報を見ると、開戦以来満二ヵ年に於ける双方の戦死者のみでも四百六十三万一千を算している。
    • 1953年、牧野富太郎「植物一日一題」[4]
      今日右とは別に私宅にも一本の巨大な南天の材が保存せられてある。長さは上述近江のものには及ばないが、太さは根元から八寸ばかりのところで周囲まさに九寸を算するから、右近江のそれよりも一寸多い(しかし最下の方はやや小さくなっている)。

活用

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算-する 動詞活用表日本語の活用
サ行変格活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形


する する すれ せよ
しろ
各活用形の基礎的な結合例
意味 語形 結合
否定 算しない 未然形 + ない
否定 算せず 未然形 +
自発・受身
可能・尊敬
算される 未然形 + れる
丁寧 算します 連用形 + ます
過去・完了・状態 算した 連用形 +
言い切り 算する 終止形のみ
名詞化 算すること 連体形 + こと
仮定条件 算すれば 仮定形 +
命令 算せよ
算しろ
命令形のみ
  1. 青空文庫、2008年1月19日作成(底本:「現代日本文學大系 6 北村透谷・山路愛山集」筑摩書房 、1985(昭和60)年11月10日初版第15刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000157/files/46582_29498.html
  2. 青空文庫、2012年7月25日作成(底本:「鴎外全集 第二十六卷」岩波書店、1973(昭和48)年12月22日発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/000129/files/49250_48303.html
  3. 青空文庫、2020年7月27日作成(底本:「大隈重信演説談話集」岩波文庫、岩波書店、2016(平成28)年3月16日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001879/files/58112_71478.html
  4. 青空文庫、2007年12月17日作成、2012年5月10日作成(底本:「植物一日一題」博品社、1998(平成10)年4月25日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001266/files/46820_29303.html