thegere

キクユ語

thegere

異表記・別形

• nthegere

発音^(?)

• IPA: /ðɛ̀ɣɛ̀ɾɛ̀ꜜ/

Benson (1964) では声調クラスの分類は「クラス1」で、他に同クラスの3音節語幹語には kĩberethi、mbogoro、kiunguru などがある。

• 〔キアンブ方言〕

• 〔リムル方言〕湯川 (1981) では ini、ngo、mũri、igoti、mũromo、kũgũrũ、njogu、iburi、mũgeni、mũciĩ、irũa、mũndũ（複数: andũ）、mwaki〈火〉、mũgũrũki、ũgũrũki、ibabai、(rũ)nyondo、inooro、mũhooi、mũikari、mwario〈話し方〉、kĩonje、rũnyarĩrĩ、mũitĩrĩro、mwandĩko、hũnĩro、wandĩndĩ、rũraacio（複数: ndaacio）などと同じアクセントの型に分類されている。

名詞

thegere クラス9/10（複数: thegere）

1. 設置されている養蜂用の筒（mwatũ）を襲う小動物。ラーテル (Mellivora capensis)。
2. エジプトマングース (Herpestes ichneumon)。

備考

英語で badger の名を持つ生物の分布。黄色はラーテルを表す。

Benson (1964) は ratel 以外に badger（英語。詳細は後述）、Pick (1967) はエジプトマングース（イタリア語: icneumone）以外にヨーロッパケナガイタチ（イタリア語: puzzola; 学名: Mustela putorius）、Njũrũri (1969) と Wanjohi (2001) はイタチ（英語: weasels; 学名: Mustela sp.）と訳している。IUCN (2017) によるといずれの動物も食肉類であるが、このうちヨーロッパケナガイタチを含めて英語名で weasel と名が付くイタチ科イタチ属（Mustela）のもので、キクユ人 ^(wp)が暮らすケニアに固有の種は一種も存在しない。イタチ属以外のイタチ科（Mustelidae）に範囲を広げるとゾリラ ^(wp)（英語: zorilla あるいは striped weasel; 学名: Ictonyx striatus）やゾリラモドキ（英語: African striped weasel; 学名: Poecilogale albinucha）が見られるものの、Kingdon (1977) はそれぞれに対応するキクユ語名を Njoire、Wakaruri としている。一方、badger とはイタチ科の生物のうちアナグマ属 (Meles)、アメリカアナグマ ^(wp)属 (Taxidea)、イタチアナグマ属 (Melogale)、ブタバナアナグマ属 (Arctonyx)、ラーテル属 (Mellivora) の総称であるが、この中でケニアに固有のものは honey badger の別名を持つラーテルのみである（分布図を参照）。またラーテルは蜂の巣を襲う数少ない哺乳類であることが知られている。

ことわざ

• thegere igĩrĩ itiremagwo nĩ mwatũ