あおむく【仰向く】(歴史的仮名遣い:あふむく、慣用仮名遣い:あをむく)
- 顔などが上を向く。物の表面や前面が上を向くことを擬人的にいうこともある。
- 息が切れたから、立ち留まって仰向くと、火の粉がもう頭の上を通る。(夏目漱石 『永日小品』)
- あおむけるの文語活用(下二段活用)の終止形。
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 |
語形 |
結合
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否定 |
あおむかない |
未然形 + ない
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意志・勧誘 |
あおむこう |
未然形音便 + う
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丁寧 |
あおむきます |
連用形 + ます
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過去・完了・状態 |
あおむいた |
連用形音便 + た
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言い切り |
あおむく |
終止形のみ
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名詞化 |
あおむくこと |
連体形 + こと
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仮定条件 |
あおむけば |
仮定形 + ば
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命令 |
あおむけ |
命令形のみ
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- (大言海の説)古典日本語の「あふぐ」(仰ぐ)と「むく」(向く)の複合語。
- (大島正健の説)古典日本語で「あを」は上の意味。