くみする

日本語

動詞

くみする【与する・與する・組する】

1. (自動詞) 同意して同じ立場を取る。味方する。
   • 1926年、岸田國士「芸術と金銭」

     ロダンは、自分の作品を一銭でも高く売ることにあらゆる根気と算段とを惜まなかつたと伝へられるが、これを以て芸術家としてのロダンを侮蔑する一部の人々に私は与することはできない。

   • 1927年、三木清「唯物史観と現代の意識」

     この存在を感性的として規定するとき、それは感覺主義的觀念論の立場を採るものでは固よりないが、然しながらまたそれは精神から絶對に分離された物質を説く機械的唯物論の立場に與するものでも斷じてない。

   • 1940年、吉川英治「源頼朝」

     どうして、そのような老齢な一族の長や、時政のような分別者が、「若いものの火悪戯」に過ぎないと思われるこんな暴挙に、さまで熱情をもつばかりか、一族の運命を賭してまで組するのか？

活用

くみ-する 動詞活用表（日本語の活用）

サ行変格活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	仮定形	命令形
くみ	し せ さ	し	する	する	すれ	せよ しろ

各活用形の基礎的な結合例

意味	語形	結合
否定	くみしない	未然形 + ない
否定	くみせず	未然形 + ず
自発・受身 可能・尊敬	くみされる	未然形 + れる
丁寧	くみします	連用形 + ます
過去・完了・状態	くみした	連用形 + た
言い切り	くみする	終止形のみ
名詞化	くみすること	連体形 + こと
仮定条件	くみすれば	仮定形 + ば
命令	くみせよ くみしろ	命令形のみ

派生語

• くみしやすい