一二に及ばず(いちににおよばず)
- 一つ、二つと細かく分けない。主に手紙で用いる言い回し。
- 万事物窓の間、一二に及ばず、併せて面謁の時を期す、恐々謹言――「庭訓往來来」『国民思想叢書』民衆篇、加藤咄堂編、国民思想叢書刊行会、1929年3月、42頁。
- 食するところは一二に及ばずして、費すところ什百。――清水泰次『東洋史原論』早稲田大学出版部、1950年4月、201頁。
- 氏は弱きを扶け、強気をくじくの大義侠家なれば、一二に及ばず之を荷負せられたれども、費額の点に至つてはその調達の困難なるを以て、その借入方に百方苦慮したり。――「役地事件一夜説」『治前期農民運動史料』第5輯(無役地事件)、近代史文庫〈愛媛近代史料 No.17〉、1966年1月、81頁。