十年一日

日本語

成句

十 年 一 日（じゅうねんいちじつ、じゅうねんいちにち）

1. 進歩や変化がなく、長い期間ずっと同じ状態であり続けること。
   • 「何か無礼な事でも申しましたか、昔（むか）しから頑固（がんこ）な性分で――何しろ十年一日のごとくリードル専門の教師をしているのでも大体御分りになりましょう」と御客さんは体（てい）よく調子を合せている。――夏目漱石 (1905年). “図書カード：吾輩は猫である”. 青空文庫. 2023年5月14日閲覧。
   • その値（あたい）として、彼は、御所の一財務官に過ぎない勤めと、十年一日のような平々凡々を、ひとり愛していた。――六波羅殿の息のかかった者は、みな赫々（かっかく）と、栄進したりすばらしい変化を見せている時流の中で、ぽつねんと、妻と貧乏とを正直に持っていた。――吉川英治 (1940年). “図書カード：源頼朝”. 青空文庫. 2023年5月14日閲覧。
2. 一つの仕事を根気よく長く勤め続けること。

参考

• 『故事・俗信 ことわざ大辞典』尚学図書編集、小学館、1982年2月、564頁。