吝嗇 (りんしょく)(文学作品において、「けち」等と読ませることもある)
- ひどく物惜しみすること。節約、倹約の内、好ましくないもの、または度が過ぎたものを指して言う言葉。
- (技巧という言葉を)悪い意味に使つて置いて、いかんいかんと威張つてゐるのは、菜食を吝嗇の別名だと思つて、天下の菜食論者を悉しみつたれ呼はりするのと同じ事だ。そんな軽蔑が何になる。(芥川龍之介『芸術その他』)
- 買いたいものがあっても金に不自由していた自分は妙に吝嗇( けち )になっていて買い切れなかった。(梶井基次郎『泥濘』)
- 自分は實際、この計算と來ると、吝嗇(しみったれ)な金持の爺が己の財産を勘定して見る時の樣に、ニコ/\ものでは兎ても行れないのである。(石川啄木『雲は天才である』)
- 肯定的意味合いで用いられる事は少ない。主観的に用いられる用語なので、必ずしも客観的に事実を指しているとは限らない点に注意が必要である。
吝嗇 (りんしょく)
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 |
語形 |
結合
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推量・意志 |
吝嗇だろう |
未然形 + う
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過去・完了 |
吝嗇だった |
連用形 + た
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否定形 |
吝嗇でない |
連用形 + ない
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自動詞化 |
吝嗇になる |
連用形 + なる
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言い切り |
吝嗇だ |
終止形のみ
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名詞化 |
吝嗇なこと |
連体形 + こと
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仮定条件 |
吝嗇ならば |
仮定形 + ば
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様態 |
吝嗇そうだ |
語幹 + そうだ
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- 標準中国語
- ピンイン: lìnsè
- 注音符号: ㄌㄧㄣˋ ㄙㄜˋ
- 閩南語: nì-sìⁿ
吝 嗇 ( (簡): 吝啬)
- けちな。