日本語 編集

名詞 編集

(きしょう 「稀少」の「同音の漢字による書きかえ」)

  1. 数量きわめて少ないこと。
    • 1948年、吉田秀夫訳、デイヴィド・リカアドウ「経済学及び課税の諸原理」[1]
      穀物の騰貴はその稀少の結果であり、そして国内購買者の需要が減少される方法である。
    • 1973年、中曽根康弘、第72回国会参議院[2]
      大体の油につきましてはその話し合いが成立いたしましたが、一部の希少の油についてはまだ妥結していないところもございます。
    • 2010年、中山恭子、第174回国会参議院[3]
      それから、もう既にこの地域には魚介類、昆虫、それから希少の鳥類、それから動物たち、こういったものが既に生息をしている、そういう地域になっているという状況が出ているわけでございまして

用法 編集

主に助詞「」を伴って形容詞的に用いられる。造語成分としての使用を除くと、形容動詞と比較して使用頻度は少ない。

形容動詞 編集

(きしょう 「稀少」の「同音の漢字による書きかえ」)

  1. 数量きわめて少ないさま。
    • 1949年、吉田秀夫訳、デイヴィド・リカアドウ「経済学及び課税の諸原理」[4]
      そして生活資料が人口に比して稀少な場合には、社会の最下層者が二シリングを有っていようと五シリングを有っていようと、それは大した問題でなくなる。いずれにしても彼らは最も粗末な食物をしかも最少量しか得られぬことになるであろう。
    • 2010年、岡本耕平「開発反対運動とシンボル生物」[5]
      このように自然保護の対象は、貴重・希少な自然からはじまり、身近な自然や、文化的自然、生物多様性などまで、その範囲を広げている。
    • 2014年、大家敏志、第186回国会参議院[6]
      難病については、希少であるがゆえに、その病気に対する正しい知識を有してきちっとした対応ができる医療機関が少ないと。幾つも病院を回っても診断すら付かないケースというのがよくあるということをお聞きします。

活用 編集

類義語 編集

対義語 編集


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  1. 青空文庫(2005年7月2日作成、2014年4月5日修正)(底本:「經濟學及び課税の諸原理」春秋社、1948年5月20日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001164/files/43670_18988.html
  2. 「第72回国会 参議院 商工委員会、物価等対策特別委員会、地方行政委員会、大蔵委員会、農林水産委員会、運輸委員会、建設委員会連合審査会 第1号 昭和48年12月20日」国会会議録検索システム https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=107214466X00119731220&spkNum=25&single
  3. 「第174回国会 参議院 環境委員会 第10号 平成22年5月11日」国会会議録検索システム https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=117414006X01020100511&spkNum=11&single
  4. 青空文庫(2010年5月27日作成、2011年5月21日修正)(底本:「各版對照 マルサス 人口論III」春秋社、1950年4月30日重版)https://www.aozora.gr.jp/cards/001149/files/46188_39405.html
  5. 岡本耕平「開発反対運動とシンボル生物(シンポジウム 多様な「ヒト-生きもの」関係と地域,2009年度地理科学学会秋季学術大会)」『地理科学』第65巻3号、地理科学学会 、2010年、pp. 217–230、https://doi.org/10.20630/chirikagaku.65.3_217 CC BY 4.0で公開
  6. 「第186回国会 参議院 厚生労働委員会 第15号 平成26年5月20日」国会会議録検索システム https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=118614260X01520140520&spkNum=29&single