破 毀 (はき)
- 破って毀つこと。破壊すること。
- 建物を破毀する
- 洪水ノ危険切迫ナルトキハ(略)家屋其ノ他ノ障害物ヲ破毀スルコトヲ得(旧河川法、明治二十九年四月七日)
- 破壊して無くすこと。破って捨てること。
- (法律) 上級裁判所が原判決を取り消すこと。
- 契約や約束などの決定を取り消すこと。
- 語義2は「破壊すれば未来に遺らなくなるだろう」という連想から生まれた意味と思われる。また、この語が書類や原稿などにも使われるようになり、「破って無くす(≒捨てる)」の意味を持つようになったとみられる。
- 語義4は語義3の使用範囲を拡げたものである。
- 「毀」が常用漢字に追加される以前、語義2と語義4は「破棄」に同音の漢字による書き換えがなされ、また、語義3で使う場合にも「破棄」に書き換えられる場合があった。追加後も混用されることがある。
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 |
語形 |
結合
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否定 |
破毀しない |
未然形 + ない
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否定(古風) |
破毀せず |
未然形 + ず
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自発・受身 可能・尊敬 |
破毀される |
未然形 + れる
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丁寧 |
破毀します |
連用形 + ます
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過去・完了・状態 |
破毀した |
連用形 + た
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言い切り |
破毀する |
終止形のみ
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名詞化 |
破毀すること |
連体形 + こと
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仮定条件 |
破毀すれば |
仮定形 + ば
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命令 |
破毀しろ 破毀せよ |
命令形のみ
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