日本語

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動詞

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する (てきする)

  1. (自動詞) 対象目的条件などにあてはまる適合する。向くふさわしい
    • 1933年、太宰治「魚服記」[1]
      この時分の山の木には精気が多くて炭をこさえるのに適しているから、炭を焼く人達も忙しいのである。
    • 1934年、北大路魯山人「三州仕立て小蕪汁」[2]
      三州味噌は全体を使わないで、ある部分、すなわち、澱粉の大部分を捨てる。その割合は、五割とか三割とかが適当だろう。そうすると、酒に適する汁をつくることができる。
    • 1964年、信時潔「歌詞とその曲」[3]
      詩としてあまり豊かで、ただ読むだけで充分なようなのは必ずしも作曲に適しない。耳に訴えてわかり易く美しいことが重要である。

活用

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てき-する 動詞活用表日本語の活用
サ行変格活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
てき

する する すれ せよ
しろ
各活用形の基礎的な結合例
意味 語形 結合
否定 てきしない 未然形 + ない
否定 てきせず 未然形 +
自発・受身
可能・尊敬
てきされる 未然形 + れる
丁寧 てきします 連用形 + ます
過去・完了・状態 てきした 連用形 +
言い切り てきする 終止形のみ
名詞化 てきすること 連体形 + こと
仮定条件 てきすれば 仮定形 +
命令 てきせよ
てきしろ
命令形のみ
  1. 青空文庫(2003年4月9日作成、2013年4月6日修正、底本:「晩年」新潮文庫、新潮社、1987(昭和62)年11月25日75刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/1563_9723.html
  2. 青空文庫(2012年8月20日作成、底本:「魯山人味道」中公文庫、中央公論社、2008(平成20)年5月15日改版14刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001403/files/54968_48528.html
  3. 青空文庫(2019年11月24日作成、底本:「信時潔音楽随想集 バッハに非ず」叢書ビブリオムジカ、アルテスパブリッシング、2012(平成24)年12月5日初版第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001963/files/58853_69758.html