アイヌ語 編集

カナ表記 ワㇰカ/ワッカ

発音 編集

  • IPA(?): /wak.ka/, [wak̚.ka]

名詞 編集

wakka

  1. みず
    • ニ ポカ ワッカ ポカ アタ ワ ヤヤッタサアン[1]
      ni poka wakka poka a=ta wa yayattasa=an
      薪だけでもとり、だけでも汲んでお返ししよう
    • ワッカ パテㇰ アン マ トイ カ アモㇺカ[2]
      wakka patek an w_a toy ka a=momka
      ばかりあって土も流され
    • シㇼコㇿ カムイ ネ アッカ ワッカ ウㇱ カムイ ネ アッカ[3]
      sirkor kamuy ne y_akka wakka us kamuy ne y_akka
      樹木のカムイであれのカムイであれ
    • ワッカ エチク ルスイ クス[4]
      wakka eci=ku rusuy kusu
      が飲みたくて
    • ワッカ セ ヒネ アフニネ アヌ テㇰ コㇿ ライ ワ トゥㇽセ ワ[5]
      wakka se hine ahun h_ine anu tek kor ray wa turse wa
      水を背負って家に入り、置いた瞬間、死んで倒れてしまって、
    • ネア ニアトゥㇱ ワッカ オㇱマ イネ ニアトゥㇱ トゥラノ モマン イネ[6]
      nea niatus wakka osma h_ine niatus turano mom=an h_ine
      その水桶にが入った結果、水桶と共に流され
    • ワッカ ソモ サン ノ オタ トㇱカ ネ アン マ[7]
      wakka somo san no ota toska ne an w_a
      が流れないで砂が山のようにたくさんであって
    • オロ ワッカ アエシㇰテ チョㇿポッケ アニウシウシ。[8]
      oro wakka a=esikte corpokke a=niusiusi.
      それにをいっぱい入れ、下に薪をつっこんだ。
    • イコンヌ/ヘベリ/エネワクス/エアラケヘワ/チユブノカオマ/エアラケヘワ/ワッカザラセ/キルヹタバン[9]
      ikonnu / heper / e=ne wa kusu / e=arkehe wa / cup noka oma / e=arkehe wa / wakka carse / ki ruwe tapan.
      悪種/子熊故に/貴下なる由/身の臣辛/日の丸形入り/身のかた辛/たれけり/それ故 (お前は化け物子熊なのでお前の(体の)片側には日の形が入っておりお前の(体の)片側からは水が流れているのですよ。)

類義語 編集

  • pe ()水気

出典 編集

  1. 木村きみ (1969), “21-2 ウエペケㇾ「アサハ セタネ イカㇻ」(姉が私を犬にした)”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  2. 平賀さだも (1969), “8-6 カムイユカㇻ「ミントゥチカムイ イケスイモトホ(ヘㇺノエ)」(河童が去ったわけ)”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  3. 貝澤とぅるしの (1969), “3-2 ウエペケㇾ「テックㇷ゚ ウㇱ ヘカチ」(翼の生えた少年)”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  4. 平賀さだも (1969), “8-2 カムイユカㇻ「トピパカムイ ヤイェユカㇻ(ヘウルル)」(沼貝の神が自ら物語る)”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  5. 鍋澤ねぷき (1969), “17-2 ウエペケㇾ「トランネ アオナ トゥラ オカ アン」(怠け者の父と暮らす)”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  6. 木村きみ (1969), “21-2 ウエペケㇾ「アサハ セタネ イカㇻ」(姉が私を犬にした)”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  7. 平賀さだも (1969), “8-6 カムイユカㇻ「ミントゥチカムイ イケスイモトホ(ヘㇺノエ)」(河童が去ったわけ)”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  8. 平賀さだも (1969), “10-3 ウエペケㇾ「ウラユシウンクㇽ」(ウラユシの人)”, 第2年次調査研究報告書2/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  9. 鍋沢元蔵 (1928), Nabesawa-2 kamuyyukar (3), in 中村裕; 遠藤志保, “鍋沢元蔵筆録ノート : 翻刻と訳注”, 国立民族学博物館所蔵 鍋沢元蔵ノートの研究, 2016-06-01, doi:10.15021/00006040