- 古典日本語「あひづ」より、「あひ」は「あう」等の意。「づ」は「さしづ(>指図)」等に見られる「方向、方針」を意味する語。
あいず【合図、相図】
- 何かを知らせるために決まった形をとって見せること、または聞かせること。
- 前もって取り決めてあること。約束事。
- いかに暑さの烈しい晩でも、この土地では、お客の上った合図に下から茶を持って行く習慣なので、どの家でも火と湯とを絶(たや)した事がない。(永井荷風『濹東綺譚』1937年)
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 | 語形 | 結合 |
否定 | あいずしない | 未然形 + ない |
否定(古風) | あいずせず | 未然形 + ず |
自発・受身 可能・尊敬 | あいずされる | 未然形 + れる |
丁寧 | あいずします | 連用形 + ます |
過去・完了・状態 | あいずした | 連用形 + た |
言い切り | あいずする | 終止形のみ |
名詞化 | あいずすること | 連体形 + こと |
仮定条件 | あいずすれば | 仮定形 + ば |
命令 | あいずしろ あいずせよ | 命令形のみ |