恐惶
日本語
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恐 | 惶 |
きょう 常用漢字 |
こう 表外漢字 |
音読み | 音読み |
- きょ↗ーこー
名詞
編集- 恐れを感じ畏まること。
- 一同大聲を揚げて形式的に哭するのみで、泪など流す者は一人もなかつた。昭文帝は彼等の空々しい擧動を心憎く思ひ、目附役に命じて、泪を流して居らぬ者を調査して處分させた。百官達は意外の處分に恐惶して、次の式日からは、皆懷中に唐辛一包づつ用意して置き、哭する場合には、唐辛を含んで強いて泪を出して處分を免れたといふ。(桑原隲蔵『支那人の文弱と保守』)
- ひどく、恐れること。
- (誤用か?)慌てふためくこと、恐慌。
- 右のごとく長州の騒動に対して痛痒相関せざりしに反し、官軍の東下に引続き奥羽の戦争に付き横浜外人中に一方ならぬ恐惶を起したるその次第は、中国辺にいかなる騒乱あるも、ただ農作を妨ぐるのみにして、米の収穫如何は貿易上に関係なしといえども、東北地方は我国の養蚕地にして、もしもその地方が戦争のために荒らされて生糸の輸出断絶する時は、横浜の貿易に非常の影響を蒙らざるを得ず、すなわち外人の恐惶を催したる所以にして、彼等の利害上、内乱に干渉してますますその騒動を大ならしむるがごとき思いも寄よらず、ただ一日も平和回復くの早からんことを望みたるならんのみ。(石河幹明 『瘠我慢の説』)
- 既に御身にも新紙等などにて御承知の事と被存候が、当国は昨秋以来経済界に大恐惶有之(相馬泰三 『新らしき祖先』)
- たとえば、六波羅が高氏の叛旗に大恐惶をおこし、急遽、そこの守りに、思いきった非常手段をとりつつあることなど、目に見えるようなのだ。(吉川英治 『私本太平記 新田帖』)
- 糧道が絶たれ、一同火食せざること七日に及およんだ。さすがに、餒え、疲れ、病者も続出する。弟子達の困憊と恐惶との間に在って孔子は独り気力少しも衰えず、平生通り絃歌して輟まない。(中島敦 『弟子』)
関連語
編集動詞
編集活用と結合例
中国語
編集- ピンイン: kǒng huáng
- 注音符号: ㄎㄨㄥˇ ㄏㄨㄤˊ
- 閩南語: khióng-hông
動詞
編集- 恐れ入る。
朝鮮語
編集名詞
編集- 恐惶。