猿も木から落ちる(ゆれ:「落ちる」に替え「墜ちる」)
- 木登りが上手な猿でも、時には木から落ちることがある。どんな名人でも、失敗することがあることの例え。また、得意を鼻に掛け、油断すると失敗するものであるとのいう戒め。
- おい、幸田君、猿も木から落ちるさ。芝居は大きかったが幕切れはまずかったな。君もまさか詐欺で喰い込もうとは思わなかったろう。今度は恐喝よりはちっとばかり手強いぜ。なア、幸田君。なぜわれわれが解散させずに見ていたか知ってるかね。要するに君のペテンに乗らないためサ。君の詐欺の実証を握るためサ。あの噴水を調べて見れァどんなカラクリを仕込んだかすぐ判る。今度こそ否応なしだ。(久生十蘭 『魔都』)
- 江戸いろはがるた:三遍回つて煙草にしよ
- 幸田露伴『東西伊呂波短歌評釈』
- 能く勤めて而して後休む可しと云ふは東のなり。既に慣るゝも猶且つ過つ有らんと云ふは西のなり。共に嘉言にして佳趣あり。