日本語 編集

名詞 編集

(そうそう)

  1. 結語一つ。「前略」などに対応する語で、前文省略した場合や、急ぎ往信である場合に用いる
    • 先日は、短篇集とお手紙を戴きました。御礼おくれて申しわけありませんでした。短篇集は、いずれゆっくり拝読させて戴くつもりです。まずは、御礼まで。草々――太宰治 (1942年). “図書カード:風の便り”. 青空文庫. 2023年6月11日閲覧。
    • まだ牛肉、豚肉、魚のうまいのに行きあわず。シカゴの話は後ほど。取りあえず以上を飛行便に託します。四月三十日、草々――北大路魯山人 (1954年). “図書カード:ハワイの食用蛙”. 青空文庫. 2023年6月11日閲覧。

派生語 編集

形容動詞 編集

(そうそう)

  1. 簡略であるさま。粗略であるさま。
  2. 忙しいさま。多忙であるさま。
    • 於焉ココニ高天カウテンヒクきにいて影響ヨウカウムナしからず。草草サウサウヘダれてヒサしく二手ジシユツツむ。――坂田光全『性霊集講義』高野山出版社、1954年5月、第2版、271頁。
  3. 文字崩して書くさま。
    • 凡南宗の画と為る所は、唯山水蘭竹を草々と写すと云ひ、又画は佳妙にもあらざれども、其人品を貴んで賞翫する事と心得たる人もあれど、左には非ず、――桑山嗣燦「絵事鄙言」『日本書画苑』第2、国書刊行会、1915年12月、172頁。