だます【騙す】
- 他人に自分の思い通りの行動をさせるために、本性を隠したり、うそをつくなどして誤認させる。
- あいつは、私を信じすぎていたのだ。私も悪い。女房を、だましすぎていた。だますより他はなかったのだ。家庭の幸福なんて、お互い嘘の上ででも無けれあ成り立たない。いままで私は、それを信じていた。女房なんて、謂(い)わば、家の道具だと信じていた。いちいち真実を吐露(とろ)し合っていたんじゃ、やり切れない。私は、いつもだましていた。それだから女房は、いつも私を好いてくれた。(太宰治・『女の決闘』)
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 | 語形 | 結合 |
否定 | だまさない | 未然形 + ない |
意志・勧誘 | だまそう | 未然形音便 + う |
丁寧 | だまします | 連用形 + ます |
過去・完了・状態 | だました | 連用形音便 + た |
言い切り | だます | 終止形のみ |
名詞化 | だますこと | 連体形 + こと |
仮定条件 | だませば | 仮定形 + ば |
命令 | だませ | 命令形のみ |