あぐ も参照。

同音の漢字については、 アク を参照。

日本語 編集

名詞 編集

あく灰汁

  1. 植物を水に溶かしたときの上澄みをすくった液で、炭酸カリウムを主成分とするもの。
  2. 食品に含まれる、渋み苦みえぐみ不快臭いなどの元となる不要な成分の総称。植物性の食材においては、食用に適さないアルカロイド類などであり、肉や魚介類を煮た時の灰汁は、煮汁に溶け出した水溶性タンパク質熱変性によって凝固した、アミノ酸脂質を含む泡状の浮遊物をいう。
  3. (語義2より)他人に対して、多少不快感や嫌みを伴うが、強く印象づけられる個性
    • 由さんは(中略)植木ばかりいじって暮しているくせに、いうことになんとなくクセがある。それは由さんだけのことではなくて、六さんも、三三も、吉兵衛も、その息子の吉青年も、遊び好きでアクの強いことにかけては、由さんと変りはない。(久生十蘭「春の山」)

関連語 編集

動詞:空く 編集

あくく、く、く】

  1. (原義)閉ざされている状況において、閉ざしているものと異なるものによる空間がつくりだされる。
  2. 占められていた場所から、その占めていたものを除いて、他の用途に用いるべき場所を得る。
  3. 進路に対して塞がれていたものが除かれて、塞いでいたもの反対側にいけるようになる。
  4. 暗闇から光が差す。になる。

関連語 編集

動詞:飽く 編集

あくく、く、く】

  1. (古、方言)あきる
    • 「もう流連(いつづけ)も飽いたな」/大抵、流連(いつづけ)というものは二三日もすると飽き飽きする。いくら惚れた妓(おんな)とでも、妓と茶屋とは又別である。(直木三十五「傾城買虎之巻」)
  2. (古、方言)(補助動詞)することにあきる。
    • 飛行機に乗り飽いたわけではなくて、御一統、のびていらせられたのか。(坂口安吾「新春・日本の空を飛ぶ」)

活用 編集


沖縄語 編集

名詞 編集

あく

  1. 灰汁。
  2. 悪事

古典日本語 編集

動詞:飽く 編集

あくく、く、く】

  1. あきる。繰り返し行ない厭になる。
  2. 満足する。
あ-く 動詞活用表日本語の活用
カ行四段活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形

発音 編集

二拍動詞二類

あ↗く

派生語 編集

動詞:明く 編集

あくく】

  1. ける。
  2. (年月日などが)あらたまる。
あ-く 動詞活用表日本語の活用
カ行下二段活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
くる くれ けよ

発音(連体形) 編集

三拍動詞一類

↗あくる

諸言語への影響 編集

動詞:開く 編集

あくく、く】

  1. ひらく。
  2. (隙間などが)できる
  3. 解禁される。
  4. 欠員ができる。
  5. (ある期間が)わる。
あ-く 動詞活用表日本語の活用
カ行四段活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形

あく【開く、空く】

  1. (閉じているものなどを)ける。ひらく。
あ-く 動詞活用表日本語の活用
カ行下二段活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
くる くれ けよ

諸言語への影響 編集

名詞 編集

あく

  1. 灰を水にかした時のうわみの

発音 編集

二拍名詞一類

↗あく

接尾辞 編集

あく

  1. (終止形に接続し名詞化する接尾辞)

宮古語 編集

名詞 編集

あく

  1. 灰汁。