使 嗾(しそう ;本来は「指嗾」であり誤記であるが現在は定着している)
- 唆すこと。けしかけること。
- 友よ、自分は君の所謂「動物力」によつて未だに生きてゐる。さうしてその「動物力」の使嗾によつて自分たちの瓦全を何か意味あることのやうに思ひ、且つは君の玉碎を惜み悲しんでゐる。(佐藤春夫 『芥川龍之介を哭す』)
- 本来の漢語として、「そそのかす」は、「指嗾」または「嗾使」であるが、混同されたもの。
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 |
語形 |
結合
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否定 |
使嗾しない |
未然形 + ない
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否定(古風) |
使嗾せず |
未然形 + ず
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自発・受身 可能・尊敬 |
使嗾される |
未然形 + れる
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丁寧 |
使嗾します |
連用形 + ます
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過去・完了・状態 |
使嗾した |
連用形 + た
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言い切り |
使嗾する |
終止形のみ
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名詞化 |
使嗾すること |
連体形 + こと
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仮定条件 |
使嗾すれば |
仮定形 + ば
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命令 |
使嗾しろ 使嗾せよ |
命令形のみ
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