画 竜 点 睛(がりょうてんせい がりゅうてんせい)
- 物事の最後の大事な仕上げ。全体を生かす肝心なところ。
- かくして業界が安定すれば当業商の信用は自ら回復し、金融こう塞に対する打開はまた期せずして行われるというものの折角今日まで有効な諸種の対策が講ぜられ、幸い相当の成績をあげて居るのに、最後に至りこれが出来ないようでは画竜点睛を欠くものである (報知新聞 1930年(昭和5年)10月10日-1930年10月16日「難関を突破して行途には光明 新潟県は主要産地」)
- 此畫は自適斎尚信がかいた巨瀑の圖があったのに、約七十年の後と思はるる頃に、光琳が龍を追寫して、所謂畫龍點睛の功を完うした名品である。 (読売新聞社『日本名宝展覧会目録並解説』)〔1930年〕
- わずかに加わることによって全体を生かす効果的なもの。
- 出典は中国:唐時代の『歴代名画記』(wp)
- 梁(中国南朝)の絵師『張僧繇』は、勅令により金陵の安楽寺の壁に四匹の竜の絵を画いた。 その絵は素晴らしい出来だが、睛(ひとみ)が画かれていない。なぜかと絵師に尋ねると、「睛を入れれば飛び去るからだ」と言う。人々はそれを信じず、二匹の竜に瞳の点を書き加えさせた。すると竜は忽ち天に昇っていった、という故事にちなむ。
睛はひとみまたは目玉の意味。晴と書くのは誤り。