日本語 編集

動詞 編集

たちあがる(ち)がる・(ち)がる】

  1. (自動詞) 横たわった状態や座った状態から立つ
    • 1947年、海野十三「宇宙の迷子」[1]
      故障の箇所はどこだろうかと、千ちゃんは座席から立ちあがってはしごで下へおり、テレビジョン装置をしらべてみた。
    • 1913年、ライネル・マリア・リルケ「老人」森林太郎訳[2]
      ペエテルは杖に力を入れて起ち上がつて、片手を十になる小娘の明るい色をした髪の上にそつと置く。
  2. (自動詞) 不満がある状態や恵まれない状態から奮起し、それらを解消するために行動を起こす。
    • 1960年、鈴木壽、第34回国会参議院[3]
      今回の事件を契機に、一つでもよいから、暴力追放のために、暴力団追放のために敢然と立ち上がるべきだと思います。
    • 1959年、伊藤よし子、第33回国会衆議院[4]
      特に今年の風水害の如く沢山の尊い人命を一瞬にして失い、史上かつてない長期湛水等により言語に絶する被告をうけた人々が、その打撃から再び起ち上がれるよう政府においては暖かい援護の手を急速に差し伸べるべきである。
  3. (自動詞) 気体が上へ昇る
    • 1933年、寺田寅彦「病院風景」[5]
      暖かい湯気が立上がる。しおれた白百合やカーネーションが流しの隅に捨ててある。
  4. (自動詞) 組織企画仕組みなどが始動する。
    • 1948年、海野三朗、第2回国会衆議院[6]
      […]この学会が立ち上がり、学術報告が発行できる、できないということは、文化日本の建設の礎であると私は考えるのであります。
  5. (自動詞) 機器ソフトウェア起動する。
    • 1994年、富田倫生「パソコン創世記」[7]
      手早く接続を終えて電源を入れ、ベーシックが立ち上がると、渡部は勢いよくプログラムを叩き込みはじめた。

活用 編集

関連語 編集

翻訳 編集

語義1


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  1. 青空文庫(2003年9月5日作成、2005年10月19日修正)(底本:「海野十三全集 第11巻 四次元漂流」三一書房、1988年12月15日第1版第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000160/files/3354_12228.html 2020年7月8日参照。
  2. 青空文庫(2000年5月5日公開、2016年2月1日修正)(底本:「鴎外選集 第14巻」岩波書店、1979年12月19日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000075/files/703_23241.html 2020年7月8日参照。
  3. 「第34回国会 参議院 本会議 第16号 昭和35年4月6日」国会会議録検索システム https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=103415254X01619600406&spkNum=50&single 2020年7月8日参照。
  4. 「第33回国会 衆議院 災害地対策特別委員会 第13号 昭和34年11月25日」国会会議録検索システム https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=103304350X01319591125&spkNum=197&single 2020年7月8日参照。
  5. 青空文庫(2004年3月24日作成、2016年2月25日修正)(底本:「寺田寅彦全集 第一巻」岩波書店、1996年12月5日発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/24403_15382.html 2020年7月8日参照。
  6. 「第2回国会 衆議院 通信委員会 第16号 昭和23年6月18日」国会会議録検索システム https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=100204810X01619480618&spkNum=68&single 2020年7月8日参照。
  7. 青空文庫(1997年9月5日公開、2013年8月16日修正、CC BY 2.1 JP公開)(底本:「エキスパンドブック版 パソコン創世記」ボイジャー、1995年2月)https://www.aozora.gr.jp/cards/000055/files/365_51267.html 2020年7月8日参照。