うがつ

迂闊 も参照。

日本語

発音

• (東京式) うが​つ [ùgáꜜtsù] (中高型 – [2])
• IPA^(?): [ɯ̟ᵝɡa̠t͡sɨᵝ]
• (京阪式) うがつ

動詞

うがつ【穿つ】

1. 穴をあける。
2. 貫く。通り抜けていく。
3. 詮索する。どこまでも調べ立てる。ほじくりかえす。
   • 微に入り細を穿つ。
4. 微妙な真実を指摘する。本質を的確に言い当てる。
   • ともかく秘書官は、いま真名古が真相を穿った正確な報告を持って来ると、嫌なことをいって出て行きましたが、どうもその一ト言が気になって、と恐る恐る報告に及んだ。（久生十蘭『魔都』1937年）
5. 疑ってかかる。僻目で見る。
   • 当局が浦和を避けて前橋へ裁判をもっていったのは、東京に近いと新聞がうるさいからである。正造もそんなふうに穿った観察を下して、その陋劣に憤慨していた。（大鹿卓『渡良瀬川』1941年）
6. 履く。

活用

活用と結合例

うが-つ 動詞活用表（日本語の活用）

タ行五段活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	仮定形	命令形
うが	た と	ち っ	つ	つ	て	て

各活用形の基礎的な結合例

意味	語形	結合
否定	うがたない	未然形 + ない
意志・勧誘	うがとう	未然形音便 + う
丁寧	うがちます	連用形 + ます
過去・完了・状態	うがった	連用形音便 + た
言い切り	うがつ	終止形のみ
名詞化	うがつこと	連体形 + こと
仮定条件	うがてば	仮定形 + ば
命令	うがて	命令形のみ

関連語

• 成句
  • 雨垂れ石を穿つ, 涓滴岩を穿つ, 小水石を穿つ, 点滴石を穿つ, 点滴岩を穿つ, 渇に臨みて井を穿つ, 微に入り細を穿つ, 強弩の末魯縞を穿つ能わず

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古典日本語

発音

三拍動詞二類^(?)

• 連体形

  (平安時代)うがとぅ

  (南北朝時代)う​がとぅ

  (室町時代)う​がつ

  (江戸時代)う​がつ

動詞

うがつ【穿つ】

1. 穴（あな）をあける。
2. （近世語）人の機嫌や物事の真相をとらえ、明（あき）らかにする。

うが-つ 動詞活用表（日本語の活用）

タ行四段活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	已然形	命令形
うが	た	ち	つ	つ	て	て